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日本からアジアへ  〜ジャパンハートの試み

 1995年にミャンマーでの医療活動に関わりを持って以来、早9年が過ぎようとしています。国際貢献するとは、水面に石を投げ入れた時のごとくであると考えます。すなわち石が落ちた地点が自分であり、そこから始まる同心円状の波は内側から自分を包む家族、地域社会、日本、アジア、世界、宇宙とその大きさを拡大します。宮沢賢治の言葉を借りれば、その意識の広がりこそ人間としての進化であるということです。

この関係の中で大切な事は、小さな円は大きな円の一部であるという事実です。すなわち、アジアと関わりアジアに人々のために生きるということは、日本のために生き、自分の地域社会や家族ひいては自分のために生きているという事にならなければ、その行動はどこか和を失った行動であると考えます。援助とは決して一方向的なものではなく、双方向性に働く力なのだどいうことです。


 もうひとつ大切なことがあります。それは歴史性ということです。私は人と人に恩があるように、やはり国と国にも、民族と民族にも恩があると思うのです。50年前多くの日本人が名もなきミャンマーの人たちの命がけの行動で命を拾いました。戦後貧しくお米のなかったこの日本に、大量のお米の支援をしてくれたのもこの国でした。

どれほどの日本人が救われたでしょう。誰かが私に言いました。どうしてその恩をあなたが返さねばならないのかと。答えは簡単です。私は日本人であり、多くの戦争に行かれた方たちは、この国の長い歴史の中で私と血を分けた同じ民族であり家族であるからです。

あの酷暑の国で亡くなられた人々は子孫である我々が彼らの命に思いを寄せミャンマーの人々のために尽くすことでまた、安らかになっていかれると思うのです。私は天が私に与えられた医療という技術で多くの貧しく名もなきミャンマーの人々のために、またアジアのため、日本のために尽くそうと思います。
その貧しさゆえに治療や手術を受けれずにいる人々がいます。

私たちは今後も活動を続けていこうと思います。それは日本人の使命であり、日本の使命の一つである思います。


国際医療奉仕団 ジャパンハート    代表  吉岡 秀人