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二宮菜穂

年に1度の海外旅行を楽しみとしている私は、今年も既にミャンマー行きのチケットを押さえ、ネットで旅の情報収集を行っていた。そんな時に偶然行き当ったのが、ジャパンハート吉岡先生のブログだった。「旅行の途中に立ち寄っていただくだけでも、現場の雰囲気が伝わるかと思います。」とコメントをいただき、5日間、医療には全くの素人である私が短期研修という形でお世話になった。

水道からは茶色い水、頻繁に起こる停電、十分でない医療設備。そんな中で活動する吉岡先生以下若いスタッフの方たちの活動振りは、日本でのうのうと生活している私には見習うべき点が多いものだった。そして何よりオペというものを間近で見ることが出来たことは、医療には常に「患者」という立場でしか関わる事のなかった私にとって、非常に大きな体験だった。

1人の命を助けることが、これほど大変(それは「大変」という平易な一言で表すことができるものではないのだが)であるのに、ボタン一押しで多くの命を奪う戦争というものは、本当になんて愚かでバカらしいことだろう。

またミャンマーという日本の日常からはかけ離れた場所で、自分と同じ日本人がその日々を、人生の一部をそこで奉仕しているという現実を、メディアを通してではなく彼らと数日を共にするという形で関わることができたことは、私自身に大きなプラスとなるものだった。

私はアジアの国々が好きで既に何ヶ国か旅をしてきたが、今まで日本人であるということで嫌な思いをしたことはない。むしろ日本人であることでよい感情を持たれることのほうが多かった。今までは単なる偶然だと思っていたが、ミャンマーから帰国して少し考え方が変わった。きっと多くの国でジャパンハートの人達のような日本人がいるのだろう。そうした人達のおかげで、私達日本人の過去も少しずつ形を変えていっているのかもしれない。そう考えると、もう2度とあのような過ちを犯してはいけない、そしてそれができるのは今を生きる私達だ。

途上国での医療研修と聞くと、何となく重い感じがするかもしれない。それはある一面では確かにそうだけれど、吉岡先生はじめスタッフの方たちの間にはいつも笑顔と笑いが耐えず、想像していたよりもずっと明るいノリで私は正直ホッとした。でもそれは単なる軽いノリというものではなく、私の想像の及ばないような過酷な経験を乗り越えてきたかたきたからこそ生まれる余裕なのだと思う。

私は医療関係者ではないが、今後もジャパンハートとは関わっていきたい。「私にできることって何だろう?」、そう考えつつ。